前回の記事で成人女性のうち約50%、そして妊婦さんの約30%が貧血で悩まされていると紹介しましたが、
では実際に貧血になってしまった場合、どのような対策を取れば良いのでしょうか?
貧血がゆっくり慢性的に進行すると症状があまり出ない事もありますが、症状があまり出ないからといって貧血の状態を放っておくと、妊娠中だけでなく出産時や出産後、さらには生まれた赤ちゃんにまで悪影響が出ることがあるので注意が必要です。
妊婦さんができる貧血対策は?
妊娠すると日常生活で制限されることも増えますが、ここでは妊婦さんでもできる貧血予防や対策を4つ紹介します。
食事からしっかり栄養を補う
貧血対策として一番有効だと言われるのが食事による栄養補給です。
鉄分や亜鉛は貧血予防に効果があり食事だけで補うなら過剰摂取になることはまれなので、いつもより多く摂取するくらいが適量だと言われています。
また、鉄分だけでなく、タンパク質やビタミン、ミネラル、脂質などの五大栄養素をバランス良く食べることが大切です。
生活習慣の改善
妊娠中は体調が安定せず睡眠不足になる妊婦さんも多いです。
睡眠時間が足りないと食事から鉄分を摂取していても体に上手く吸収することが出来ないので、いつもより早く就寝するように心がけましょう。
寝る少し前にお風呂に入ったり軽くストレッチをしたりすると、自然と質の良い睡眠をとることが出来ますよ。
外出先ではこまめに休憩する
貧血の怖いところは、本人に貧血の自覚がない場合があるということです。
外出先では自宅で過ごすよりも危険リスクが高まるので、突然貧血の症状に襲われて倒れてしまわないようにこまめに休憩して体を疲れさせないようにしましょう。
安静にする
上記の対策をとっていても貧血の症状が出てしまうことがあるでしょう。
ふらついたり転んでしまうとお腹の赤ちゃんにも危険が及びますので、貧血による症状を感じたときは横になる、座るなど安静にするのが一番です。
視界が歪んで感じる場合も、安静にしていることで徐々に治まっていくでしょう。
貧血かもと思った時は?
血液検査により貧血と診断された場合はもちろん、体の不調により貧血かな?と感じた場合も、医師の診断を仰ぐようにしましょう。
血液検査によって貧血と診断され、必要な場合は鉄剤が処方されます。
効果の高い薬ですが、便秘や吐き気などの副作用が出ることがあるので胃薬と一緒に処方されることが多いでしょう。
食事や生活習慣を改善し出来るだけ鉄剤に頼らない貧血解消が望ましいですが、必要な場合は鉄剤を飲むなどして対応し、快適な妊娠生活を送りましょう。